機能や形状
材質や地域
本作は、魯山人による愛玩性に富んだ銀三彩水注である。瓜形の柔らかな器形に短い注口を備え、実用品でありながら、小品ならではの愛らしさと確かな存在感を放っている。器面には銀彩が施され、その上から水玉のように三彩の色彩が重ねられている。銀彩は経年によって鈍く落ち着いた光沢となり、侘びた味わいを深めている。さらに胴部には緑と黄の斑点文が散らされ、銀彩の柔らかな光と響き合いながら、魯山人らしい洒脱な装飾性を生み出している。水注を載せる敷皿もまた見どころであり、魯山人が得意とした櫛目と銀三彩が施されている。水注の受け皿としてだけでなく、小皿としても楽しむことができるような自由な趣を備えている点も魅力である。また、本作には、わずかな歪みや揺らぎを積極的に生かした造形感覚がよく表れている。完全な左右対称を求めず、どこか生命感を感じさせる柔らかなフォルムには、魯山人ならではの自然な美意識が宿っている。造形・土味・銀彩・三彩の色彩感覚が小さな器の中に凝縮され、魯山人の自由な美意識と遊び心を感じさせる、水注の逸品である。本体の高台に赤絵サイン「ロ」。皿はサイン無。
管理No.136
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