534.志埜鶴首花入(共箱)

機能や形状

  • 【花入】

材質や地域

  • 【志野】

534.志埜鶴首花入(共箱)

本作は、魯山人ならではの鶴首花入で、はちきれんばかりに豊かに張った胴から長い頸がすっと伸びる造形と、器全体を包む温かみのある橙色の志野が印象的な作品である。鶴首とは、その名の通り鶴の首を思わせるように長い頸をもつ器形ですが、本作では下部に量感を集めた丸い胴と、そこから真っ直ぐに立ち上がる長い頸との取り合わせが実に見事です。とりわけ胴の膨らみには、内側から押し広げられたような、はちきれんばかりの緊張感があります。その豊かな量感を受けてすっと伸びる長い頸は実に品がよく、先端の口縁をわずかに開かせることで、端正で美しい佇まいに仕上がっています。こうした力強さと品格を併せ持つ姿は、まさに魯山人らしい鶴首の造形といえるでしょう。そして本作でもう一つ目を惹くのが、志野の色合いです。白を基調とした志野や、赤志野と呼ばれる力強い志野とは趣を異にし、これほど全面に温かみのある橙色の発色を見せる志野は数少なく、本作ならではの大きな魅力となっています。胴に残された轆轤目にも豊かな表情があり、その起伏に沿って志野釉に微妙な濃淡が生まれ、橙色を基調としながらも単調になることなく、器面に柔らかな景色をつくり出しています。はちきれんばかりの緊張感をたたえた胴と、そこからすっと伸びる品のよい長い頸。そして数少ない全面に橙色の発色を見せる志野が一体となった、造形と焼成の双方に魯山人ならではの美意識がよく表れた鶴首花入の逸品。サインは釉下に隠れて不鮮明(銀座黒田陶苑)

作者北大路魯山人
共箱
年代1950年代
サイズw13.6 × d13.6 × h19.7cm
価格(税別)5,100,000円

管理No.168

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