機能や形状
材質や地域
「古池や蛙飛び込む水の音」と松尾芭蕉の句が思い浮かぶ愛らしい絵です。桃色と黄色の蓮が色鮮やかに描かれ、青緑の蛙が勢いよく池に飛び込もうとしています。幼少から絵が好きで絵描きに成れたらいいと思っていた魯山人、東京に出てからもずっと書の筆と一緒に絵筆も購入していたようです。魯山人の絵画特に即興はどれを見ても心温まる気持ち良い物ばかりで、その中でもこれ程色鮮やかな色紙作品はとても珍しい物です。素晴らしい自然の良さを描く作家は近代数人しか居らず、これも貴重な作品です。
まずこの絵を見ると、真っ先に思い描くのが松尾芭蕉の詠んだ名句「古池や蛙飛こむ水の音」(ふるいけやかわずとびこむみずのおと)です。芭蕉が幽玄・閑寂の境地を尊んだ記念すべき俳句と言われています。魯山人先生と芭蕉ではおよそ約二百年の歳月が隔てています。唯一の接点は山中温泉でしょうか。魯山人先生は山代・山中に逗留して初代須田菁華の素地に絵付けなどを行っています。芭蕉もまた山中温泉を訪れて句を作っています。度々、魯山人先生の随筆などにも芭蕉は登場しています。赤と黄の蓮の花、墨彩の蓮の葉の中、主役の蛙は正に池に飛び込んでいます。左下に「魯山人」の署名と「魯」の白文があります。
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