魯山人先生は大正8年に大雅堂芸術店を京橋(現在の魯卿あんの場所)に構え、二階で古美術の器を使って料理を供しました。評判が高く多くのお客様が集まるようになり星ヶ岡茶寮の礎になりました。古い器だけでは足りなくなり山代温泉の須田菁華の窯に出向き自身が制作を始めました。本作品は初期の代表的な向付として知られています。中国の明時代の末期に制作された古染付を基にしていますが、より彫刻的に仕上げて躍動感を演出しています。お茶事で最も長い時間、お客様のお手元に残る「向付」は重要とされて鑑賞に耐えるものでないと間が持たなくなります。この鯰魚の向付はそうした意味でも楽しませることの出来る作品となっています。昭和初期作です。
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