魯山人先生は陶芸だけではなく、「空間」を作り上げることにも力を注ぎました。扁額や書軸、行灯、ランプ、そして本作のような屏風も、作品としてだけでなく、置かれる空間も含めて先生の芸術世界の対象でした。二曲の屏風は金地の全面に竹林と、中央と右側(第一扇)に雌雄でしょうか、互いに見つめ合う鳥が描かれています。中央の鳥が振り向く様が愛らしいです。竹林は得意とした「たらし込み」の技法で濃淡を巧みに描き分け、間に吹く風や笹の擦れ合う音まで聞こえてくるようです。第二扇、左下に「ロ」の描銘。所載:「美食もてなしの芸術 北大路魯山人展」東京都庭園美術館他 1996年
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