魯山人が自らの料理店「星岡茶寮」にて、料理と器との理想的な調和を求めて試行錯誤を重ねていた時期に生まれたものと考えられる逸品。料理を引き立てる実用性を備えつつ、飾り鉢としての存在感も兼ね備えた造形は、用途を 超えた美を感じさせる。そして最大の見どころは、金彩で描かれたあやめ文様。魯山人は銀彩を多用することで知られているが、金彩の作品は極めて少なく、本作のようにあやめの花を金彩で表現したものは、まさに希少中の希少といえる。 静謐な器面に浮かび上がるあやめの金が、華やかさと気品を湛え、魯山人の“美の挑戦”を今に伝えている。
公式サイトからのご予約が最もお得です。