機能や形状
材質や地域
魯山人が自らの料理店「星岡茶寮」にて、料理と器との理想的な調和を求めて試行錯誤を重ねていた時期に生まれたものと考えられる逸品。料理を引き立てる実用性を備えつつ、飾り鉢としての存在感も兼ね備えた造形は、用途を 超えた美を感じさせる。そして最大の見どころは、金彩で描かれたあやめ文様。魯山人は銀彩を多用することで知られているが、金彩の作品は極めて少なく、本作のようにあやめの花を金彩で表現したものは、まさに希少中の希少といえる。 静謐な器面に浮かび上がるあやめの金が、華やかさと気品を湛え、魯山人の“美の挑戦”を今に伝えている。(山口陶器店)
明治19年5月、幼少の魯山人先生は義母に連れられて近所の太田の沢で咲き誇るかきつばたを見たと言われています。琳派風に連なった菖蒲文は花の部分を金彩で、花茎の部分を銀、葉の部分を鉄絵で描いています。見込の下部に図柄をまとめて絵画的な構成にしています。器形は平ら部分が大きく、広口となっており、強い轆轤目が特徴です。釉薬を剥いだりしながら単調にならないようにした上釉は焼成温度が高かったためか鉄色に近い発色になっています。底部は露胎となっていて糸切りされています。高台内には「魯山人」の刻銘があります。(しぶや黒田陶苑)
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