機能や形状
材質や地域
ざっくりとした信楽土の素朴な風合いに、流れるようなビードロ釉が景色を添え、まるで本席にひっそりと佇む姿を思わせる逸品です。手取りや形、釉調のすべてにおいて、魯山人が手がけた茶道具ならではの緊張感と美意識が宿っており、茶人のみならず多くの鑑賞者を魅了してやみません。食の神様とまで称された魯山人が生み出す茶道具は、道具としての実用性にとどまらず、茶の湯の空間全体に格を与える“場の器”として、唯一無二の存在感を放っています。共箱には作と花押を認め、作品の格を裏付けています。茶席に、また鑑賞用としても極めて高い価値を持つ名品です。(山口陶器店)
初期作の信楽はかなり長石を噛んだ荒い土を使っています。水につけるとまるで蛙の目があるように見えることから、このような土は蛙目土と称されてきました。一部大きな箆目が入っています。身には口縁の折り返しがあり、三箇所の目跡が見られることからこの共蓋も一緒に焼成されていることが分かります。立ち上がりも素直で、晩年には見られない造形です。底部には八箇所のトンボの玉があり「呂」の刻銘があります。(しぶや黒田陶苑)
管理No.90
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