魯山人先生は素地には天草産の陶石を使っていました。染付の顔料は唐呉須、釉薬は絵付けや色絵を際立出せる柞灰釉です。「福」の字の力強い筆致、縁には祥瑞風に口紅を施し、器を引き締めています。「福」などの文字は骨描きで、輪郭だけをはじめに描く籠字から描きます。後に入る筆路を示す筆順とは違う描き方となります。多くの「福」の字の平向を残していますが、どれも違った書体でそれぞれが豊かな個性を表し、見るものを楽しませてくれます。昭和10年頃の作品。
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