魯山人が得意としたカブト鉢の中でも、碧玉釉の豊かな表情が際立つ逸品である。釉薬は見込みにたっぷりとたまり、深い緑がしっとりとした艶を放つ。盛られる料理を一 層引き立て、視覚と味覚の両面で食の愉しみを高めてくれる。この碧玉釉は、魯山人自身が「人間国宝にすべき」と称賛したほどの美しさを持つ織部釉の一種であり、まさに彼の審美眼と技術の結晶といえる。 力強くも洗練された造形、唯一無二の色彩。 そのすべてに、魯山人でなければ成し得なかった美の境地が宿っている。
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