本作は1940年代に制作された希少な作品で、鉄釉蓋付の土鍋と、焜炉、そして水入から成る火器調理道具一式である。土鍋は、丸く愛らしい器体に黄釉がかけられ、鉄釉による蓋とのコントラストが素晴らしい。焜炉は炭の火力をより高める穴あきの構造で、三足の実用的な形状に制作されている。下段水入の見込には「水こんろ 水入」と記されており、用途が明記された珍しい作例といえる。これらの器はそれぞれ単体でも用いるとさまざな用途で使うことが可能ではあるが、3つ重ねて組み合わせることで一つの調理道具として機能する構成となっており、用の美と芸術性が見事に融合した作品である。蓋付土鍋/釘彫サイン「ロ」。水入/染付サイン「魯山人作」。炉/サイン無し。1940年代の作品です。蓋付土鍋/w 19.1×h13.7cm。焜炉/w 20.8×h17.2cm。水入/w 9.3× h 4.6cm。
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