機能や形状
材質や地域
本作は、1930年代に制作された極めて希少な蛍手ビール呑である。蛍手とは、磁胎に小さな透かし孔をあけ、そこへ透明釉を施して光を透過させる装飾技法であり、古くは中国明代の作品などに見られる技法として知られている。魯山人はこの古典的な技法を独自に再構成し実用品として昇華させた。本作が特に注目されるのは、器体自体を蛍手技法にて装飾してある上に、更に底部を切り抜き、そこに円形のガラス板が嵌め込むという、まさに魯山人らしい大胆かつ革新的な構造にあります。但し、ガラスと陶器との接合部は経年の劣化があり使用出来る状態ではなかったため、日常使いに耐えうるよう食品衛生法に適合したガラス用漆を使用してガラスと器体を接着、更に見込側には銀蒔絵を施し補強装飾してあります。奇抜とも思える構造の中に、伝統と革新が共存する本作は、まさに魯山人美学の真骨頂を示す希少な逸品である。染付サイン「呂」。
古くはペルシャ陶に起源があり、中国では明時代などに見られる玲瓏な「蛍手」を魯山人先生はより繊細に使っています。細い線で清らかな草文を描き、小さな穴を開けて蛍手として、また染付では点文を配して露の表現をしています。底部にガラスを入れ、夏の涼を演出する趣向です。下部に「呂」の染付銘となっています。
管理No.429
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