志野釉の濃淡巧みな釉掛けと十草の縦線の絶妙な鎬具合が器体に表情豊かな景色模様として現れている。胴部に施された十草文様とは、節のある多年草「木賊」をモチーフとした文様で、古来より生命力や節度を象徴する吉祥の意匠として親しまれてきた。また、本来は細い縦縞を等間隔にあしらうのが通例ではあるが、本作は単なる線による意匠ではなく、鉋での削りに見られる飛び鉋のような文様、均一ではなく力強くも揺らぎとリズムが感じられる線、まさに魯山人の手仕事でないと生まれない景色がそこに表現されている。w 7.1 × h8.0cm 釘彫サイン「ロ」 1950年代
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