魯山人晩年の作品で、箱は友斎によるもの。完成度の高い造形に加え、魯山人独特の仄かに辰砂がかった織部釉が見事に発色し、誰にも真似できない独自の美意識と技術が凝縮された逸品である。四方のしなやかな立ち上がりと端正な造形は、八寸の器として料理を包み込み、盛り付ける食材の存在感を際立たせる。織部釉の深みと光の映りによる表情の変化は、眺める角度ごとに異なる美しさを見せ、食卓を一段と豊かに演出する。魯山人織部の中でも抜群の出来栄えを誇る、まさにこの上ない名品。
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