機能や形状
材質や地域
魯山人初期の作であり、極めて趣深い染付色絵の皿である。初期伊万里を思わせる端正な染付を基調に、南京赤絵風の色絵を加え、花と蝶を軽やかに配する構成は、この時代の魯山人ならではの素直さと気品を備えている。更に染付による籠字の「夢」を据え、単なる装飾にとどまらない詩情と余韻を生み出している点がとても印象的である。花蝶の意匠も描写に溺れることなく、簡潔な筆致の中に動きと生命感が巧みに捉えられており、魯山人の高い造形感覚と画才を感じる事ができる。また、器面全体を一つの画面として捉える視点は、後年の陶芸作品や絵画作品へと連なる魯山人の表現姿勢を、すでにこの段階で明確に示している。本作のような染付色絵と籠字を配した作例は少なく、非常に希少な作品といえる。染付サイン「魯山人作」
中国の戦国時代の思想家であった荘子(荘周)(紀元前369年頃〜紀元前286年頃)が見た夢を語ります。「夢の中で胡蝶としてひらひら飛んでいた。夢の中の自分が現実か、現実の方が夢なのか」という説話をこの皿には表しています。作品中央の上部には「夢」の籠字が染付で記されており、その上には緑釉で蝶を描き、中央左右には二匹の大きな蝶を染付で、赤絵では三輪の梅の花が描かれています。口縁には連続の鋸歯文が配されて、画面全体を締めています。高台内には「魯」の染付銘があります。類例が少ない初期作品です。
管理No.209
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